昨日、「米中通商交渉は90%完了」との発言が米財務長官から発表されたため、円高の流れが少し和らぎました。

しかしその後、トランプ大統領の「米中首脳会談において貿易協議で合意に至らなければ追加関税」発言が飛び出しNYダウは売り優勢。

為替は6月25日には107円を割り込み106.777円の値を付けましたが、今は108円をうかがう動きを見せています。

債券利回りも一時1.9719%と2016年以来の2%割れがありましたが、再び2%に戻ってきました。

本日、米中の貿易戦争一時休戦で合意の報道も流れ、楽観ムードが広がり日経平均株価も上昇しての引けでした。

ただ、6月28~29日のG20サミットで米中関係が劇的に進展すると思っている方はほとんどいません。

もし米中の貿易戦争がなければアメリカの経済は堅調を維持しているとの声もあり、FRBによる景気低迷時の予防的利下げはトランプ大統領の保護主義の副産物ともいえます。

明日から開催されるG20サミットで両首脳がどのような判断を下すかは計り知れませんが、再選を目指すトランプ大統領にとってもアメリカの経済状況は重要なキーポイントとなるはず。

政権側も経済指標がアメリカ経済の減速を告げていると意識していると思います。

関税の打ち合いより、通商交渉のほうがダメージが少ないはずです。

それでもアメリカ経済の減速を巻き込みながら、徹底した保護主義をG20サミットでも貫くのか、興味が尽きないところです。