11月第1週、注目されたオーストラリア・イギリス・アメリカなど主要先進国の中央銀行から、政策金利について発表がありましたが、結果はどこの中央銀行も政策金利は「据え置き」。

インフレ(物価上昇)率の上昇が極めて激しいイギリスは、「テーパリング(お金を刷って銀行の資産を買い入れる)よりも先に、政策金利を上げてインフレ(物価上昇)を抑え込むのでは⁉」との憶測が広がり、イギリス通貨「ポンド」は日本円に対して10月初めから20日間かけて約8.5円も上昇する「驚異の爆上げ」を見せました。

そのボラティリティ(変動率)から「殺人通貨」や「悪魔の通貨」といわれるイギリス通貨「ポンド」。

いったん上昇局面あるいは下落局面に入れば、もう誰にも止められない、まさに「恐怖の電車道」を突き進みます。

ボラティリティ(変動率)はブレグジット(イギリスのEU離脱)以前よりも、だいぶ落ち着いた雰囲気もありますが、ドル/円や豪ドル/円などの他通貨と比較してもそのボラティリティ(変動率)の大きさはまだまだ健在。

FXトレーダーの間でもコアなファンが多い、そしてそのボラティリティ(変動率)から専業トレーダーにとって格好のターゲットとなっているのがイギリス通貨「ポンド」です。

今回、10月1日から始まったポンド/円の突き上げるような上昇局面「昇竜拳」。

いわゆるエリオット波動でいうところの第3波ですね。

「殺人通貨」や「悪魔の通貨」と呼ばれるその名に恥じるどころか、今回その存在をあらためて遺憾なく発揮された驚異の上昇局面では、もしかすると多くのトレーダーが資金を溶かしたかもしれません。

10月1日から始まった驚異の上昇劇に、

「どこまで上がるんだ!」。

と、誰もが思ったでしょうが、その矢先、大台の160円が視野に入ってきたその手前、158円を超えたところで失速。

次のサイクルトップが2015年6月22日の196円25銭でしたから、「もしかしたら?」の思いも虚しく、10月20日に日足でなが~い下ヒゲを付けたところで上昇局面は終了。

じつはここまでの一連の上昇劇、私はチャートの前で固まってしまいました。

乗り遅れたために。

その前のエリオット波動でいうところの「第1波」はしっかり「買い」でつかんだのですが、あまりポジションをキープしていたくないタイプの私は早々とポジションを利確。

次の波動を待っていました。

10月1日、ダブルボトムからのロウソク足陽線転換で、「よし!」とエントリータイミングを計る体制に。

10月1日、150円付近でエントリー。

そして上昇が始まった4日後の10月4日に陰線を付けたところ、落ち切ったと思った150円の80付近で買い増し。

そのまま運よく200pipsほど上昇したところで利確。

ポジションを長く持ちたくない私は、エリオット波動の第1波を確実に抜けたことで、次のエントリーポイントを探します。

しかしチャートはそんなことをよそに、力強く上へ上へと伸びる展開。

その後はなぜか躊躇してしまって、戦況を見つめるばかりで終わってしまいました。

というか、エントリーポイントを見つけようとする意識だけが強くなり、結局、エントリーできずに考え過ぎで終わってしまったような。

実際ここまで上がるとは思っていなかったのが本音ですが。

「あのあと入っていれば、500pipsくらいは取れたのに!」と悔やんでも後の祭り。

これがFX。

機会損失より資金をプラスで保てたことで良しとするか。

こんな大きな相場を見逃したことは、今後の糧にさせていただきます。

意識を変えて、今度は10月20日からの下落局面で。

なんとか「売り」で200pips以上は取れました。

そろそろ9月22日から始まったポンド/円のサイクルも終盤戦。

次のサイクル転換の初動を待っていますが、昨日11月12日時点でチャートにそれらしいロウソク足は発生していないような。

来週かな?

ブレグジット(イギリスのEU離脱)交渉も、COP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)の陰に隠れてなかなか伝わってきませんが、じつはイギリスとEUというかフランスとは揉めに揉めている模様。

国の事情的にも新型コロナの感染者的にみても、そしてインフレ(物価上昇)状況をとっても、あまり明るい話題が少ないイギリス。

もしかすると今回のポンド/円相場は、今年最後の「大相場」だったかもしれません。

そこを見逃したのは、けっこうメンタルに響きますが。

「次のサイクルに期待するか」。

「利上げ期待はまだある」。

「年末ラリーにも入っているだろうし」。

FXで一攫千金を夢見る日々はまだまだ続きます。