以前、とある保険会社の新商品販売に向けた説明会に参加した時の話。

その保険会社では新たに【変額保険】の販売を開始することになりましたが、その説明会で最後におこなわれた質疑応答の中でこんなやり取りがありました。

代理店の社員、

「今回販売される変額保険ですが、保険料の中で『積立』に回る部分と『死亡保障』に回る部分の内訳を知りたいのですが、どこを見ればわかりますか?」

商品を説明していた保険会社職員はちょっと間をおいて、

「それはわかりません」

私の心の声、

「はぁ、それ本気で言ってんの!」

これ実話です。

「変額保険を取り扱うなら、それぐらいはわかっとけよ!」と。

変額保険とは簡単にお伝えすると、

【投資信託+死亡保障】

いわば、投資信託に死亡保障が付いた生命保険商品の一つです。

積立部分は投資信託を購入することで将来的に資金の増加が期待できますが、それでも死亡保障が付いた生命保険であることは間違いありません。

死亡保障が付いている以上、死亡保障に回る”掛け捨て”の保険費用が必ず付いて回ります。

要は保険料10,000円だとすると、その中には死亡保障に回る掛け捨ての保険費用が含まれているということ。

年齢や死亡保障金額にもよりますが保険料10,000円だったら、その中の1,000~3,000円以上は死亡保障代としてお預かりすることになるでしょう。

そのうえ今の変額保険で主流のガンや心臓系、脳血管系の疾患にかかってしまった場合、以後の保険料が免除となる「3大疾病払込免除特約」を付加すれば、もっと掛け捨て部分は増えることになります。

変額保険のご案内を受ける際にこの”保険費用”について、皆さんはしっかりご説明を受けていますか?

最近ではどこの保険会社でも変額保険の販売を開始していますが、中々ここまで話しているプランナーも少ないような気がします。

あるいは販売している本人も、そもそも保険費用のことをよくわかっていないのかも。

実際、私どもで取り扱っている保険会社でもそれぞれ変額保険をリリースしていますが、保険関係費用についてしっかり明記しているところもあれば、保険料の中でいくらが保険費用なのか計算しないとわからない保険会社も確かに存在します。

ただ昨今では変額保険といえば資産形成(積立した資金を増加させながら最終的には大きな資金へと成長させる)だけが強調されすぎているような。

昔から”貯蓄型”というジャンルが生命保険商品の中には存在していますが、変額保険は現代版でいうところの”貯蓄型生命保険”の最たる商品でしょう。

それでもいかに貯蓄型だろうが変額保険には必ず死亡保障が付いて回り、その死亡保障は”掛け捨ての保険費用”から成り立っています。

もし他のプランでしっかり必要な死亡保障は持っていて、だけと将来に向けた貯蓄も考えたいとすれば、何もわざわざ死亡保障の付いた変額保険に加入して毎月1,000~3,000円を黙って捨てている必要がありますか?

世の中には「つみたてNISA」や生命保険だけど死亡保障が付かない「変額個人年金」だってあるのに。