人間、生きている限りお金が必要なのは当たり前ですが、昔みたいに貯金の金利が複利で8%とか6%なんて時代、2度とやってこないと思います。

人口が右肩上がりに増え続け、それに伴った国内需要も活性化、その流れは企業業績に反映され働く人たちにも収入として還元される。

その収入は再び消費へと連動していく。

こんな見事な好景気サイクルを今の日本の現状から、今後期待できますか?

現役世代の社会保険料は年々増加の一途をたどり税金や物価は上昇。

5月には「夫婦で320万円」「単身者で200万円」以上の収入がある75歳以上の医療費自己負担2割案が国会を通過。

20年後や30年後はもはや「医療費自己負担に年齢制限なし」かもしれません。

ただ生きているだけで負担がのしかかる時代に、「お子さんの学資資金」や「住宅ローン返済計画」、そして「老後資金」。

さまざまな資金需要がある中で、日本の国内資産にばかり頼るような資金の運用も的外れですが、いまだに「生命保険で貯蓄」なんていっているはナンセンス。

たしかに生命保険に加入して支払った以上の金額が受け取れる時代もありましたが、そのときは貯金の金利も今と比べれば非常に良い時代。

相応にして金融商品がなんでも良かった時代の話です。

金融商品がなんでも良かった時代とは、資金の預け先である「日本の国債」が高利回りを誇った時代。

もう30年以上前の話です。

そのときは「貯金」してても「生命保険」に入っても「株」を買っても良かった。

じゃあ今は?

貯金の金利は?

生命保険の予定利率は?

株価は?(株価はコロナバブルにのっかて好調に見えますが!)

日本国内の消費動向を表すGDPは1997年あたりをピークにずーっと横ばい。

そんな日本を後にして海外資産へと資金の流入が深まっていく中、企業の資産移転だけでなく生命保険の運用先(積立部分の預け先)も、アメリカ債や変動資産である株や海外債券へとシフトさせた商品が主流となっていったのですが、利率だけを求めるなら直接アメリカ債や株、海外債券を買ったほうがいいと思いませんか?

生命保険に加入するよりも購入は簡単ではないにしろ、生命保険の「死亡保障」にまわる費用がないだけ運用効率もいいですが。

あるいは、株なんて初めてのときはどんな銘柄を買っていいかわかりませんから、株価指数に連動する投資信託でもいいと思います。

これから日本の資産、とくに円建ての国債なんかに期待できないのは重々おわかりだと思います。

だからといって、「外貨建て保険」や「変額保険」を運用利率だけで見て「貯蓄」だと思ってご加入すると、純粋な貯蓄を目指した方と最終的に資産形成内容に開きが生まれてきますので十分ご注意を。

いくら運用効率が高くても「外貨建て保険」や「変額保険」は生命保険ですから。

「老後2000万不足」問題が浮上したときも、だれも「外貨建て保険」や「変額保険」で対応したほうがいいなんて、言わなかったでしょ。

そんなこと言ってたのは保険屋さんくらいだから!

「外貨建て保険」や「変額保険」は生命保険。

「死亡保障」や「遺族保障」いう観点から、ご加入目的をハッキリさせたうえでのご検討をお勧めします。

もっとも、ご説明する側の問題でもありますが。

「外貨建て保険」や「変額保険」をあたかも「貯蓄商品」としてご案内する保険屋さんにはご注意を!