変額保険のご説明を受ける際、パンフレットだけではなく設計書でのご案内が多いと思います。

そして、設計書の後ろ側に載っている返戻金の推移表を必ず見るでしょう。

そこには、経過年数と運用実績ごとに解約返戻金の推移が載っています。

たとえば、10年間お支払いいただいた保険料が、6.0%で運用できた時の解約返戻金が○○万円とか、3.0%のときは○○万円、0%のときは○○万円、-3.0%のときは○○万円とか。

経過年数ごとに払込保険料累計に対して、「このような運用ができた場合」の年単位によるシミュレーションです。

ただ、計ったように毎年決まったパーセンテージで運用ができるとは限りません。

運用先は「株」や「債券」ですから。

いまのコロナバブルのように6.0%を上回る運用実績が出る時もあれば、3%前後に収まるケースも十分考えられますし、マイナス運用の年もあるかもしれません。

変額保険の設計書にある解約返戻金や満期保険金の金額は、あくまでもシミュレーション。

確定した数字でないのは、もうお分かりだと思います。

そして、生命保険なので死亡保障に回る費用などが保険料の中に含まれています。

その保険料の全額が運用に回ったら。

かりに、20,000円を年複利3.0%で30年間積立したら?

20,000円×12か月×30年で元金 7,200,000円が、

元金 7,200,000円+利息 4,127,374円=11,327,374円になります。

実質利率 45.679%

ただ、税金が発生した場合、利息から20.315%が引かれますので、

実際は、10,488,897円。

年複利6.0%ならば、

元金 7,200,000円+利息 10,739,287円=17,939,287円で、

実質利率 118.856%

利息から20.315%を引いても、

30年間の積立で、15,757,600円。

先ほども触れましたが、投資性商品に利率保障などありませんから、30年通して毎年6%の運用利率を保つことなど不可能ですが、もしかりに変額保険ではなく積立型の年率6%設計の投資信託をチョイスした場合は資産形成として十分可能性があります。

変額保険の設計書をお持ちの方がいましたら、ぜひ推移表で比較してみてください。

もし変額保険が本当に30年間で年利6%をキープできたなら、運用比率にそれほどの差はないと思います。

じゃあなぜ、SMILE AGAIN は変額保険を死亡保障としてお客さまにご案内するのか?

それは死亡保障としての「掛け捨て」を無くせるかもしれないから。

そして死亡保障が増加する可能性があるからです。

変額保険は確かに資産形成の効果も備えていますが、純粋な資産形成商品と比較すると、どうしても太刀打ちできないところがあると考えます。

たとえば、先ほどご紹介した投資信託。

年利3%設計の投資信託でも実際は8%や10%、あるいはそれ以上で推移するケースをしっかり見てきました。(もちろん逆も然り)

ただ、変額保険は6%を表記するのが精いっぱい。(可能性はあるかもしれませんが)

それは生命保険だからこその「死亡保障」や「払込免除」など、保険関係費用があるからです。

この死亡保障などの費用は、もともと「掛け捨て」部分です。

ところが、「ドル建て保険」や「変額保険」ならその積立利率や運用効率によって、その掛け捨て部分を上回る運用が見込め、掛け捨て部分すら無くすことができるかもしれません。

「死亡保障が付くにも関わらず、掛け捨てがない」。

以前の生命保険では普通でしたが。

この部分、しばしば「貯蓄」として強調する保険屋さんもいるかもしれませんが、それは余裕を持って払込終了までお支払いいただき、なおかつ初期のアクティブファンド選択からある程度資産増加を達成させたあと、増えた資産を安定させるためファンドを入れ替えるなど適切な資産運用ができた場合。

貯蓄として解約前提あるいは満期金を目的に生命保険プランをライフプランニングに当てはめた時、経済状況の変化や途中の過程でライフプランに変更が出てきてしまえば、その生命保険プラン自体消滅しかねない、つまり「保険料を積めなくなってしまった」ときは解約するケースがでてきます。

ご契約から20年近く積んでいただいたのならまだしも、30年の積立期間のうち15年あたりでもファンドの選び方によっては、けっこうお客さまに損益が出てしまうかもしれません。

30年の積立期間で10年未満となれば、それこそダメージは大きいかも。

「貯蓄と称して保険を勧められ、加入したはいいが積めなくなった。なにもわからず解約したら、すごく損した!」。

「相談するにも、その時の担当者はもう保険会社を辞めてしまっている」。

「積立だっていうから加入したのに、10年内に解約すると損するなんて聞いていない!」。

「設計書を見せられ、年利6%で○○年後に○○万円になるからと説明され入ったのに、実際の解約返戻金と設計書の数字があまりにも違う!」。

「学資保険代わりにというので加入したが、積立金が積んだ分以下になってる!」など、変額保険の商品特性から外れた加入目的もあまりお勧めしません。

とくに10年未満の解約は極力避けるべきなのですが。

それでも幾度となく、そういったお客さまの苦悩を見てきましたから。

ほかの金融商品だったら、積んだ分プラスαが見込めたかもしれないのに。

ただ、ドル建て保険同様、保障の土台として死亡保障をご案内する際には、保険料も抑えられますし、死亡保障額が減ったりすることはありません。

なにより、本来掛け捨てに回るはずの保険費用をカバーできるかもしれないので、非常に効率のいい保険だといえます。

まずは1度、保障の土台として「ユニット・リンク」や「ライフ イン ベスト」などの変額保険、お話だけでも聞いてみませんか?

お話だけでも聞いていただかないと、なにも始まりませんので。

もちろん、貯蓄商品としてではなく生命保険として!