6月3日に金融庁の金融審議会が発表した「高齢社会における資産形成・管理」の報告書が話題になっています。
「男性65歳以上、女性60歳以上の年金だけを収入とする高齢の夫婦が30年生活するためには、年金とは別に約2000万円が必要」との報告書を発表したからです。
人生100年時代を生きるためには、貯蓄が寿命より先に尽きるし、なにより公的年金だけでは老後生活は送れない。だから今から老後に向けた貯蓄をしなさい。たとえば「つみたてNISA]や「iDeCo」で。と私はとらえました。
どこかの証券会社のキャッチコピーのような内容。
この報告書に対していろいろ批判の声もあがっており、麻生財務相兼金融担当相が沈静化を図る場面も見られました。
ただ、金融業界の経験が長い方ならわかると思いますが、以前から同じような趣旨の報告書はたびたび発表されていました。
老後生活資金の不足分約2000万円ははじめてかもしれませんが、公的年金だけでは老後生活は厳しくなりますよと10年以上前から言われていましたし、10年以上前からお客さまにもそう説明していましたので。
現役世代が保険料を支払って、その保険料を老齢年金として給付する世代間扶養の仕組みをとっている以上、現役世代が少なくなり高齢者世代が増えれば年金も減ってくるようになります。(皆さまが積み立てた保険料が将来年金として戻ってくるわけではありません)
ですので10年以上前から老後の生活は自助努力が必要と言われていました。
ですが老後の生活は公的年金+約2000万円必要はちょっと驚きです。
たぶん5年後あたりには団塊の世代が一斉に75歳を迎える2025年に差し掛かりますし、経済状況も芳しくない場合は老後生活資金の不足分はもっと増えているでしょう。
皆さんの目には今回の「老後に2000万円必要」はどう映りましたか。
よろしければ感想をお聞かせください。
しかし今から老後資金に2000万円必要と言われたって!
ムリだよな。
一生仕事するしかないかな⁉