3月に入ってから近年稀に見るくらい、もうずーっと「円安」。
2022年3月26日にドル/円で125円を突破したあと、すぐさま下降していったチャートを見せつけられているだけに、「ドル/円での一つの節目が125円付近にあるのでは?」と思ったトレーダーも多いはず。
実際、3月26日に125円を付けた後のチャートは、3日間下げの「陰線」で終わっています。
しかも、3月31日に形成された日足でのローソク足は、上昇相場が終了したようなウワヒゲの長~い逆クロス型(逆十字架のような)陰線。
数日は「上げ」が見られるかもしれませんが、どこかのタイミングで下降トレンドが発生するだろうと、またいつもの希望的観測でチャートを見つめていました。
3月26日の時点で、ドル/円だけでなくクロス円全般が、どう見ても過度な上昇をしているかのように映りましたので、ここは「戻り売り」狙い。
2022年4月5日時点で、ユーロ/円は戻りが今一つ。
ポンド/円は戻ってきたものの、3月26日の高値圏まではまだまだ。
この時、ドル/円も戻りの勢いはそれほどでもない感じ。
ドル/円、クロス円のなかで、唯一戻りがしっかりしていたのが「豪ドル/円」。
3月26日の高値に迫りそうだったので、迷わず94円付近に「指値」を置き、ダブルトップ気味からの下げを期待しました。
これが見事的中し、そっからの「下げ150pips」をなんとかゲット。
これで調子に乗ってしまったのが悪かった。
4月7日時点で豪ドル/円を始め、ユーロ/円やポンド/円とクロス円全般が下げているのに対し、ドル/円だけがしっかり上昇しているのを見て、ついつい普段トレードしないドル/円に注目。
クロス円の下げ基調も一過性ではありましたが、クロス円もそれほど高値追いをしない状況と、前回急激に下降した3月26日の高値、125円付近がドル/円のボーダーラインだろうと踏んだ甘い読みを頼りに、124円の半ばに売り指値を置いてしまいました。
あまりに極端な「円安」は、政府も日銀も放置しないだろうと。
ただ、この指値、週が変わった4月11日の東京時間、なんと午前中に刺さることに。
「やられた!」。
あまり極端な値動きを嫌う東京時間も、最近では午前中に強い反応を示す日が多くなりました。
もう指値にかかった以上、一旦は戦況を見守るしかありません。
が、まったく下げる気配ナシ!
しかも、あっさり125円を上抜けていくではありませんか!
「ヤバッ!」と思いながらも、なかなか損切りに踏み込めずチャートを見つめるばかり。
そして4月12日火曜日になり、この日は高値更新するも落ち着かず、行ったり来たりの展開。
この日も何度か損切ろうか悩みましたが、結局判断できず運命の4月13日を迎えます。
もはや4月13日のお昼時点で、ニュースでも取り上げられるほど、125円60銭越えと強烈な「円安」状態。
そしてその時間はやってきます。
4月13日午後3時30分、日銀の黒田総裁がこの「円安」を容認する発言が伝わり、その後、岸田総理もこの歴史的「円安」状況に対し、「私の立場からは申し上げない」と発言したことにより、ドル/円一気に126円台へと進みます。
政府や日銀から今の「円安」は行き過ぎなので、てっきり何かしらの「為替介入」発言が飛び出すことを期待した私はバカだった。
その日の YouTube では、FXトレーダー系 YouTuber の悲鳴が多数聞こえてきたような。
ガッチリ含み損を抱えた私もですけど。
4月14日に125円前半まで落ちてきたので証拠金の乏しい私は、起死回生というか苦し紛れの「両建て」に出て、何とか持ちこたえることに。
4月15日は Easter (イースター・復活祭)関連の good Friday (聖金曜日)のため、海外市場はお休み。
そのわりにはしっかり上昇していきますが。
この2022年4月の第3週に見せた、過去にないような「円安」傾向は、いったい来週どこまで「円安」を加速させるのか?
巷で囁かれ始めた130円越えの2002年2月に付けた「135円15銭」付近?
それともいったん収まる?
通貨の強弱を表す「円インデックス」を見るかぎり、日本円は過去最低値付近にあります。
つまり、世界から見れば「日本円」なんて持っていても何のメリットもない、誰も欲しがらない状態。
現時点で信用度の低い通貨だといえます。
そのうえ、日本政府も日本銀行も現状、この過度な「円安」を歓迎しているフシすら感じられます。
今後この「円安」がどこまで進むのか、もうまったくわかりませんが、この「円安」、輸出関連企業には大きな恩恵になりますが、ほとんどの生活必需品を輸入品で賄う日本人にとって、日常生活面では負担がドンドン増えることに間違いありませんが。
それをわかっていて政府も日銀も、この「円安」を容認していることだけはお忘れなく!
過度の「円安」進行はFXトレーダーに悲鳴をもたらすだけでなく、皆さまの日常生活にもズッシリと負担がのしかかりますから。