ここのところ日本国内では、新聞の1面も節目のニュースもワイドショーまでもが「新型コロナウイルス」の話題でもちきりの状態です。

とくに大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗員乗客に対する厚生労働省の対処や中国・武漢より政府チャーター機の第1便で帰国した邦人への対応など、日本国内において新型コロナウイルスの報道は尽きることがありません。

本来であれば中国本土で1月24日からの大型連休「春節」も終わり1月31日から中国経済が再び動き出す時期でもありましたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため2月2日まで春節最終日を延期、北京や上海の主要都市では企業に9日まで休業させる措置を打ち出しました。

それでもとどまるところを知らない中国本土の新型コロナウイルス感染者は、感染者の多い地区からの立ち入りを制限。

武漢のように住民への移動制限に踏み切った地方都市も40を超えています。

2月10日を過ぎても休業状態の企業や工場が相次ぎ、もはや中国経済は機能停止状態に。

いまや世界最大の自動車市場でもある中国ですが、同時に自動車部品の供給拠点でもある中国からの自動車部品が滞り日本の自動車産業にも影響が出始めました。

時折飛び出す感染者拡大への懸念後退感も、日々次々と更新されていく中国本土だけではない世界を巻き込んだ感染拡大の報道に瞬く間に打ち消されてしまいます。

一向に収束の気配を見せない新型コロナウイルスですが、ちょっと気になることというか不思議なことがあるのですが。

株式市場が思いのほか好調です。

NYダウは史上最高値を更新を続けていますし日経平均株価も2万3千円台をキープ、新型コロナウイルス発生源である中国の代表的な株価指数である上海総合指数は7営業日連続での値上がりを見せています。(上海総合指数は中国政府の金融政策によるところも大きいですが)

正直これだけ世界規模で新型コロナウイルスが蔓延しているにもかかわらず、株式市場では新型コロナウイルスによる経済減速感など感じさせないような、至って冷静に高値水準を保っています。

本日2月13日、日経平均株価は好調なニューヨーク株式市場の波に乗って2万4千円台乗せを期待されましたが、終値では前日比33円48銭安の23827円73銭での引け。

ダウ先物は140ドル安前後で推移しています。(2月13日18時現在)

本日は上海総合指数も前日比0.71%安で取引終了していますし、今夜あたりちょっと売り気配が強く入りそうですが、それは新型コロナウイルスによる経済減速懸念というより調整モードかもしれません。

中国発の新型コロナウイルスなどにニューヨーク株式市場が動じることなどないのか。

あるいは今夜あたりから本格的に始まる新型コロナウイルスによる経済減速懸念に、今後の株式市場が震え上がることになるのか。

もしかしたら今後の株式市場を占う意味でも、今夜のニューヨーク株式市場は注目かもしれませんよ!