9月の第1月曜日、アメリカでは労働者の日「Labor・Day(レイバー・デイ)」といわれる祝日がやってきます。

このLabor・Day(レイバー・デイ)が過ぎると夏のバカンスシーズンも終了し、学校では新学期が始まります。

大統領選挙の年でもある今年はLabor・Day(レイバー・デイ)が過ぎた9月8日から、「言い争い」にも見える本格的な選挙活動の幕開けともなります。

アメリカ国民にとってみれば、ひとつの節目ともいえる日がLabor・Day(レイバー・デイ)なのかもしれません。

過去をさかのぼれば金融市場に多大な影響を残した悪名高き2008年の「リーマン・ショック」も、9月のLabor・Day(レイバー・デイ)が過ぎた次の日が起点になったともいわれています。

金融市場においてLabor・Day(レイバー・デイ)後は相場の流れがガラッと変わる、ひとつのトレンド転換点と捉えられてもいます。

そしてLabor・Day(レイバー・デイ)の次の日、9月8日にやっぱり起きました。

いままで月に1度発表されるアメリカの雇用統計がどんなに悪かろうが、悪材料をものともしてこなかったアメリカの株式市場に9月8日ちょっとした暴落が発生しました。

震源地は高値更新を続けていたナスダック。

そして史上最高値を更新し続けるナスダックをけん引し続けた「テスラ」。

テスラの株価が一気に20%以上の下落する中、引きずられるようにナスダックばかりではなくNYダウやS&P500も指数が急降下していきます。

同様に為替も急激な円高方向に。

終わってみれば9月8日の出来高は、

NYダウ 27500ドルの̠̠前日比-632ドル

ナスダック 10847ドルの前日比-465ドル

先週から続いた下落基調を一段と増幅させた1日となりました。

ただ、いままであまり株価の値動きに対してあまり同調することのなかった為替も、株価の下落に合わせるように円高傾向を見せましたので、Labor・Day(レイバー・デイ)を境に少し趣が変わったようにも見て取れます。

新型コロナが生み出したある種特殊な相場環境だっただけに、その終焉と呼ぶにはまだ少し気が早いでしょうが、株価と為替の同調性が垣間見れたことによって若干相場の流れが変化したともとれます。

それを見極めるには時間が必要ですし、日経平均株価のように「アメリカの株価がどうなろうが関係ないね!」という強気スタンスもありますので、まだまだ先の見えない迷宮相場は続きそうですが。

アメリカのLabor・Day(レイバー・デイ)を機にまたセオリー通りの相場がくることを、暑さがやわらいで今にも泣き出しそうな曇り空を見上げながら一人で願っていました。