SMILE AGAIN の根底にあるもの。

それは、過去に見てきた、お客さまの苦しみや悲しみ、あるいは募集人を信じたがための悲壮感。

ほとんどが郵便局時代に見てきた、ネガティブな裏の部分。

ひとつひとつを話していけばキリがないほど、グレーゾーンに満ち溢れていたのが郵便局の募集体制です。(グレーじゃなくブラックなところも満載ですが!)

もしかしたら郵便局にいたときは、私自身もそんな人間だったかもしれません。

基本、郵便局の保険募集には「アフターフォロー」などという概念がありません。

保険は募集しますが、ご契約いただいたから「そのお客さまを担当する」という意識もありません。

一般の生命保険会社ではありえない、自身が募集した保険契約のアフターフォローに、違う職員が向かうことなど当然のようにおこなわれています。

募集した人間は郵便局を辞めたわけではありません。

在籍しているにもかかわらず、「保険料払込みのご案内」はおろか、「入院給付金」の支払手続きすら募集した人間は、なかなかおこなおうとはしません。

転勤して違う郵便局になったとしても、ほかのエリアから保険募集には行きますが、入院給付金の請求となると行かない。

そんなの当たり前。

ゆえに、ほぼ毎日のように違う職員が募集したご契約の「入院給付金請求」や「払込みのご説明」など、ほかの生命保険会社では考えられないような業務が必ず待っています。

10年満期の養老保険をご契約いただき、ご契約時に5年分の保険料をお預かりしても、5年経過後に残りの期間の払込みをどうするかなど、募集した本人がお客さまにご説明することは非常に稀で、当の本人は一切そのようなことはしないのが、私が在籍していた時代の郵便局の保険募集。

お客さまが郵便局の窓口まで足を運んで、今後の保険料払込について相談するか、お客さまが郵便局に電話を入れて、違う職員が派遣され相談にあたる。

くどいようですが、募集した人間は郵便局を辞めたわけではありません。

その時もしっかり郵便局でお客さまに保険をご案内しています。

じゃあなぜ、アフターフォローしないのか、不思議ですよね。

それは、当の本人には、アフターフォローをするとかの意識が無いんです。

「そんなこと、保険がとれないヤツがやればいい!」。

「オレは役職なんだから!」

「オレは保険がとれるんだから!」。

「そんなの窓口に行ってくれ!」

募集実績が高ければ高い人間ほど、そんな意識が郵便局全体に蔓延っていたのが、私がいた当時の郵便局。

たぶん、そのお客さまから保険のご契約をお預かりしたことは覚えているでしょうが、何年後に保険料の払込がやってくることなど、その職員自体、覚えていないでしょうけど。

そんなことは日常茶飯事。

だいたい、ご契約をお預かりした以降、お客さまに一度も顔を見せないことなんて普通。

珍しく顔を見せた時は、決まってまた保険に入ってもらおうという魂胆。

なぜこんなことに?

その背景には、常に営業実績だけを重視する「実績主義」を貫いてきた、大元の日本郵便と子会社のかんぽ生命の運営体質がそこにはありました。

故に、日本郵便とかんぽ生命は自滅していくことに。

なんでもアリの郵政省時代に保険を募集していた人間が、営業から離れ、「局長」や保険募集での「統括本部長」などの要職に就き、あるいは遥か昔に営業していた人間が、一旦退職し再雇用で「専門役」など、わけの分からない役職に就き、現役の職員たちの前で「ああしろ、こうしろ」と騒ぎ立て、いつも実績だけを求めてきたのが日本郵便とかんぽ生命。

郵便局にいた時は、私自身も決して誇れる人間ではなかったかもしれませんが、アクサ生命つくば支社、メットライフ生命の代理店と、郵便局ではない「正統派」の生命保険会社で保険募集が経験できたことは、これからも誇れる財産だと確信しています。

いまだにお客さまから、「郵便局の時より、いい顔してるよ!」とよく言われますが、私自身、「郵便局を辞めてよかった!」とつくづく実感しています。

なぜなら、あのまま郵便局にいたら、まともな生命保険業界を知らずに人生が過ぎていましたから。

こんな話題ならいくらでもありますが、今回はここまで。