2022年1月14日、「日銀、利上げ検討か?」の報道が流れ、金曜日の東京市場に暗雲が立ち込めました。
この報道は、テーパリング(緩和縮小)と同時の「利上げ」がだんだん明確化するアメリカと同様、日本にもとうとう金融政策の転換期が訪れたことを暗示させるような話題です。
本当なのか?
本当ならけっこう大事ですが。
こうなれば、1月18日におこなわれる日銀の「金融政策決定会合」が、にわかに脚光を浴びますが、黒田総裁の任期が切れる2023年まで「マイナス金利」解消は有り得ないような。
それとも、ビックリするような一手を打ってくるのか?
2016年1月以降、日銀の金融政策といえば毎回「様子見」のような姿勢が多かっただけに、否が応でも注目が集まります。
どうしてここにきてマイナス金利政策を解消するのか?
ここ数年の「強すぎる円安」に対応してくるのか?
そうなれば、株式市場にはどう対処していくのか?
安部政権のもと、日銀が目指した「物価上昇2%安定」はどうするのか?
金融業界は2016年以前に立ち戻るのか?
いろいろ憶測は尽きませんが、今後の金融業界に与える影響も大きいだけに、もしかしたら1月18日は15:30あたりまで、目が離せない展開になるかもしれません。
ただこの流れは日本だけに限らず、各国が新型コロナで歪められた経済活動や日常生活を守るためにとった金融政策を検証しに入ったとも言えますので、これかは金融正常化、つまり過熱気味の金融市場を、各国ある程度抑え込むような政策をとってくることが予想されます。
だとしたら、
「株は上がらない!」(今までののような高値を追いかけるような展開ではない)
「だけど、大暴落もない!」(大底になるような材料もだんだん減っている)
「2022年はドスンと落ちた後、変動の少ない安定相場?」(高値は抑えられるが下も限定的)
かもしれません。
日銀が18日にマイナス金利の解消を決定するかは懐疑的ながら、日本にも原材料価格の高騰や流通コスト、サプライチェーンの業態変化により、明らかにインフレ(物価上昇)の波はやってきていますので、近いうちにいまのマイナス金利政策もいつかは転換を迫られるでしょう。
そうなれば、日米の金利差は縮まり「円安」も収まるでしょうが、東京証券取引所も今のような賑わいは薄れる気もします。
そして、日銀がとった「マイナス金利政策」は結局、海外からの評価通り効果が見られなかった「失策」で終わってしまうことになりますが。
そのとき、東京株式市場は閑散としているような。
いずれ必ずやってくるアフターコロナ後の経済復興も見据え、やっぱりこれからは成長が見込める、アメリカをメインとした海外株式で構成されたファンドで、ドルコスト平均法を利用した積立投資が一番有効かもしれません。
アフターコロナ後も、内需が飽和状態で輸入と海外消費に頼る日本では、たぶんこれからも、日銀がどんな金融政策を打っても、いつも政策の転換を迫られる時は、国内事情よりも外的要因での政策転換が多くなるでしょうから。