昨年は2022年は記録的な「円安」の影響もあり、一時は「外貨貯金」がかなりの注目を集めていました。
ただ今となっては、それもすっかり影を潜めましたが。
その時ちょっと思ったのですが、どこもかしこも「円安だ!円安だ!」と叫び始め、誰しも「円安」を口にするようになった時はいよいよクライマックス。
俗に言う「ウォール街の靴磨きの少年」状態です。
「ウォール街の靴磨きの少年」を知らない人のために、少し触れておきますと、
とある投資家がウォール街で靴磨きの少年に靴を磨いてもらっていると、株式投資とは無縁だと思しきその少年から株式投資を勧められ、保有している株式の売却を決意した!
という、投資の世界では有名な逸話があります。
投資とは無縁そうな末端の人々にまで、情報が伝わった時はそろそろピーク。
昨年の8月、9月頃に「外貨預金」についてのお問い合わせをよく見かけましたが、そこから約2か月後の、10月15日が米国債10年金利とドル/円のピークとなりました。
その後はダラダラと下げ始め、10月15日から約3か月後の現在は、もう米国債10年金利もドル/円もすっかり落ち込んでいます。
「外貨預金」は「金利」も重要ですが、払い戻すときの「為替」がもっとも重要。
情報につられて、高値で飛び乗るのはいいですが、
「飛び乗った先は急激な下り坂!」
なんてことは、投資の世界にいればよく見かける光景です。
金融資産を上手に増加させるには、情報に振り回されないことも大切な要素のひとつ。
同じように、2021年12月までは刷りに刷りまくったお金の影響でバブルが起き、株式市場だけではなく、いまのところ投機目的以外、持っていてもあまり使い道のない「仮想通貨」まで大盛り上がりでした。
結局、この流れがロシアのウクライナ侵攻と相まって、「高インフレ」を呼び込んだワケですが、2021年を見て株式市場に飛び込んだ方は、昨年は散々な思いをしたでしょう。
2022年は市場に流したお金を回収し始めましたから。
じゃあ、情報に振り回されないためにはどうすればいいの?
まずは「金融リテラシー(理解度、知識)」を持つことでしょう。
「株式投資で一発当てよう!」みたいな知識はいりませんが、「株価がどうやって上下するのか」、あるいは「為替がどうやって上がり下がりするのか」くらいは、知っておいても損はないはず。
そうなれば「円安だ!」「株高だ!」だけで、「外貨預金」や「株式投資」を考えることはなくなります。
特に、これから効率良く将来の資産形成(まとまった資金を作る)を目指すなら、株式を含んだ投資信託などを外すワケにはいきません。
その際は購入しようと思うファンドの過去の実績を、ある程度確認できるくらいの目は持った方が間違いないでしょう。
こと資産形成の代名詞である投資信託の積立のように、資産形成商品として死亡保障の付いた「変額保険」のご提案を受けるお客さまもいらっしゃるかもしれません。
生命保険業界で主流になりつつあるのが変額保険。
死亡保障が付いた立派な生命保険ですが、確かに資産形成機能は備わっています。
ただ残念ながら、「変額保険」にご加入している方々全員が、積立金を増加させているわけではありません。
その一方で、以前のブログ【「変額保険」をご検討中の方必見!10年間、アクサ生命の「変額保険」に加入してみた、その結果は?】でもお伝えしましたが、しっかり積立金が成長しているお客さまもいらっしゃいます。
何が違うのか?
それは「ファンド選び」と「積立期間」です。
このことは、「つみたてNISA」のような投資信託での積立にも共通することですが、投資信託の積立でも「ファンド選び」と「積立期間」を間違えば、資金が増えるどころか、逆にマイナスになることも普通におこります。
それは実際に投資信託をお客さまに販売したことがある方や、投資信託の積立をおこなった経験がある方しかわからないことかもしれません。
せっかく「教育資金」や「老後資金」として積み立てた資金が、いざ現金化しようと思った時、資金がマイナスだとわかった瞬間の落胆は、考えただけでも怖ろしいものですが。
変額保険は投資信託と違い死亡保障がある分、死亡保障に回る掛け捨ての保険費用が必ず付いて回ります。
その分、投資信託よりは運用効率が下がりますので、変額保険での資産形成は投資信託以上に失敗できません。
「お金を返してくれ!」と叫んでも「投資は自己責任」。
投資信託の積立でも変額保険の積立でも、すべての損益(損失)はお客さまの責任になってしまうところが投資性商品のリスクです。
冒頭でお伝えした「外貨預金」もそうですが、ある程度の金融リテラシーがあれば、思いっきり高値付近で「外貨預金」を考えるなんて思わなかったでしょう。
「外貨預金」に興味があれば、もっと早くから「外貨預金」に取り組んでいたはず。
同様に、株式市場が盛り上がっているから株式に目を向けるのではなく、株式市場、特にアメリカの株式市場がこれからも成長を見込めるとしたら、20222年から株式市場に参加することもなく、もっと早くからアメリカの株式市場に注目できたと思います。
そういった意味では教育費用でも老後資金でも、将来、お金に困らないためには、多少なりとも金融リテラシーを持っていることがキーポイントです。
今からでも遅くはありません。
もし金融リテラシーをちょっとでも身に付けたいのなら、一度、SMILE AGAIN に立ち寄ってください。
失敗しない投資信託の積立や変額保険のファンド選び、あるいは最適な積立期間をお伝えしますので。