いわき市の中でも古の炭鉱街として知られる常磐湯本町。
近隣にはテーマパークと温泉が融合したレジャー施設「ハワイアンズ」があることで有名ですが、それでも、常磐地区の魅力は「ハワイアンズ」だけではありません。
東日本大震災以降、炭鉱街としての面影はだいぶ少なくなった常磐湯本町ですが、地元の人たちが足繫く通う、地域に根ざした美味しいお店がたくさんあります。
そんな常磐湯本町に、かつて人気を二分する2大「カレーライス」があったことをご存知ですか?
はじまりは今から約20年前。
常磐湯本町では知る人ぞ知るお店で出していた「カレーライス」が、テレビ局の取材を受け一気に注目を集めることになります。
その一方で昔から評判の、常磐湯本町の人たちにとっては親しみのある「カレーライス」がありましたが、お店としては取材等をすべて「お断り」していたとお聞きします。
テレビ局の取材で話題となったお店はもうありませんが、当時、そのお店と人気を二分し、常磐湯本町の人たちに親しまれた「カレーライス」が、今回ご紹介するお食事処「玉半」さんの「黄色いカレーライス」です。
「玉半」さんでは今でも当時の味わいのまま、「黄色いカレーライス」を提供し続けています。
現在はお店が新しくなり清楚な佇まいを見せていますが、こちらの「玉半」さん、常磐湯本町ではかなり歴史が古く、以前は昔ながらの木造建築で、いかにも歴史を感じさせるレトロな店構えでした。
残念ながら以前のお店は、12年前の東日本大震災で深刻なダメージを負ってしまい、やむなく新しい店舗となりましたが、今もなお昔ながらの味わいをキープしています。
老舗のお食事処だけあって、「ラーメン」や「みそラーメン」の定番メニューはもちろんのこと、「特製 玉半メン」や「カツ丼」なども人気メニューのひとつ。
ただ、やっぱり「玉半」さんといえば名物の「黄色いカレーライス」です。
こちらの「黄色いカレーライス」はどこか懐かしい、だけどご家庭の味にはない、お食事処「玉半」さんならではの味わいが楽しめるでしょう。
そして食べ終わった後には、なぜかほっこりするような、やさしい気持ちになってきます。
なになに、「カレーは黄色いものだろう」って。
いやいや見てください、このカレーライスを。
みなさんが思い描くカレーのイメージとはちょっと違うでしょ。
この色合いは店主こだわりの、カレー粉や香辛料の配分から生まれてくるとのこと。
この色合いがまたいいんです。
もちろん香りはカレーそのもの。
そして一口食べれば、香辛料の効いたカレーの風味がちゃんと口の中に広がって、しっかりとコクがあり、最後にじんわり辛さが追っかけてきて後味を引き締めてくれます。
一口目からやってくる、刺激的な「激辛」じゃないですよ。
辛さが苦手な女性やお子さんでも、無理なく食べられそうな辛さです。
風味や味わいはしっかりしているのに全体的にまろやかで、それでいてアッサリしているところが特徴かな。
具材も厚切りの豚肉と玉ねぎのみで、いたってシンプル。
飽きのこない味わいと相まって具材との相性もよく、一人前くらいサラサラっと食べられてしまいます。
カレーライスを注文すると必ずソースが出てきますが、私はそのまま食べるほうが好きですね。
どこもかしこも物価高の影響で値上げラッシュが目立ちますが、このご時世で「カレーライス一杯600」とお手頃価格でガンバっています。
お腹いっぱい食べたい方には、「ラーメン」と「半カレーライス」なんてセットメニューも充実していて満足度も十分。
みなさんも、いわき市の常磐湯本町名物「玉半」さんの「黄色いカレーライス」を食べて、どこか懐かしい、そしてほっこりした気持ちになってみませんか?
お食事処 玉半
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